薄く切った肉を、小麦粉などをつけてささっと焼く。
薄くと言っても、日本のように後ろが透けて見えるほど薄く切ってあるわけではありません。これが「スカロッピーネ」、またはフランス語で「エスキャロップ」と呼ぶ料理です。クリームソースをかけたり、パン粉をつけて焼いた薄いトンカツ風もあります。
どこのイタリアンレストランでも見かける料理ですが、作り方はいたって簡単なのです。
まず仔牛肉の切り身ですが、レストランで食べるような薄いヤツは肉屋では売っていないので、1-2cmくらいの切り身肉を買ってきて自分で薄くのばします。普通は、麺棒や肉タタキを使ってラップの間にはさんだ肉を叩きますが、叩くものは何でもかまいません。
昨日飲んじゃったワインの空壜でも、スリコギでも、とにかく表面を均等に薄くできるもので、どかんどかんと叩けばよいのです。ラップの間にはさんでおけば、肉がそのタタキ棒にくっつくこともないし。
その薄く切った子牛肉を塩コショウし、小麦粉をぱたぱたとはたいてから、オリーブオイルを熱したフライパンでこんがりと両面焼きます。そこに白ワインを注いで、じゅっとアルコールを飛ばし、レモン汁、けずったレモンの皮、ケイパー、きざんだイタリアンパセリを加え、少々煮つめれば出来上がり。
[ad]クリームをたっぷり加えたマッシュポテトを付け合せたいところですが、普段の日にそんな重いものを食べてしまうと次の日の胃モタレの原因になるので、がまんがまん。代わりに、柔らかく塩茹でしたカリフラワーを添えました。
小麦粉をつけて焼いた出来立てのスカロッピーネは、とても柔らかいのです。これにレモンの香りのするすっぱいソースをつけながら舌鼓を打つけれど、なにか足りない…。
そうそう、ソース用にシャルドネを開けちゃったんだっけ、と鼻歌で言いわけをしながら一杯だけグラスに注ぎました。
明日は12年生のスピーキング試験。日本語インタビューでまさか酒臭い息をはくわけにもいかないので、これ以上はがまんがまん。
材料
- 仔牛肉または豚肉のステーキ用 2枚
- 塩コショウ 適宜
- 小麦粉 大さじ1
- オリーブオイル 大さじ1
- バター 大さじ1/2
- 白ワイン 80ml
- レモン汁 大さじ1
- レモンの皮 大さじ1
- ケイパー 大さじ1
- イタリアンパセリ 適宜
- 塩コショウ 適宜
- 塩茹でしたカリフラワー 付け合せ
作り方
- 仔牛肉の切り身を均等に平たくします。
- 塩こしょうしてから、小麦粉をまんべんなくはたきます。
- フライパンにオリーブオイルとバターを熱し、肉を入れて裏表2−3分ずつ焼きます。
- 肉を取り出します。
- 白ワインを注いで、強火のままアルコールを飛ばします。
- レモン汁、けずったレモンの皮、ケイパー、きざんだイタリアンパセリを加えてまぜ、塩こしょうで味を整えてから、肉を戻して両面にソースをからみつけ、火を止めます。
- カリフラワーを付け合わせてください。