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がびんちのビーフ・ストロガノフはステーキ肉を使って美味しく

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マッシュルームのクリームソースに牛肉、仔牛肉、仔牛レバーなどを合わせるのは、ヨーロッパでもよくある料理だけれど、名前は国により違います。そして、もうひとつの違いは「付け合せの炭水化物」なのです。

スイスではよくロシュティなどのジャガイモ料理をつけますが、ソースと馴染みのよい平たい麺(つまりタリアテッレやフェトチーネなどのパスタ)を合わせることもあります。

元々ビーフ・ストロガノフはロシア料理らしいですが、今ではヨーロッパのどの国でも、名前を変えて「まるで自分たちが世界で初めて作ったかのように」供する料理でもあります。ちなみに、わたしの友達のポーランド人などは「ストロガノフに麺を付け合わせるなんて邪道だ! アレには絶対にジャガイモだ!」と声を大にしますが、まあ、麺だろうがジャガイモだろうがバターライスだろうが、炭水化物を合わせればソースを絡めて美味しく食べられるのですから、無視することにしましょう。

さて、がびんちのビーフ・ストロガノフは、実はじっくり煮込みません

肉はScotch Fillet(スコッチフィレ)で、肩ロースより背中に沿ってもう少し下の部分の肉で、脂が適当に入っていて味がよく、ステーキなどにも使われる部位です。

この肉をベーキングシートまたはラップの間に入れて、トントンと叩いて2倍ぐらいに平たくします。叩くのは肉叩きでも綿棒でもビールの瓶でも野球バットでも相方のアタマでも何でもかまいません。

材料は、肉以外ではこれだけです。…と思ったらサワークリームが抜けていました。これがないとソースになりません。サワークリームがなければ牛乳でもかまいませんが、酸味とクリーミーさに欠けるので、ソースにしてから様子をみて片栗粉(またはコーンスターチ)でクリーム状にしてください。

ビーフストックというのはスープのことです。オーストラリアではこんなふうに液体状のものが売っていますが、日本だったらマギーなどのビーフコンソメのキューブ型が売っていますので、それを湯で溶かして使います。

まず、肉を叩いたら1センチぐらいの細切りにし、わたしは肉の脂身だけを焼いて脂を抽出させ、その脂に大さじ1のオリーブオイルを足して肉をさっと半生に炒めます。必ず半ナマで!焼きがついて、中がまだナマの状態のことです。そして、すぐに取り出してください。

同じフライパンに、またオリーブオイル大さじ1を熱し、今度は、マッシュルームと玉ねぎを炒めてから、ソースの材料を入れます。

ソースがとろりとしたら、肉を戻します。そしてひと煮立ちさせてください。ひと煮立ちで十分です。皿を準備したり、盛り付けたりする間に、肉は煮えますので。ステーキ用の肉を使っているので、肉を入れてからコトコトと煮るやり方ですと固くなってもったいない。肉の旨味を楽しみたいなら、このほうがはるかに美味しくできます。

これで出来上がりです。皿に持ったらイタリアンパセリをパラパラと。

あ、でも肉を焼いたりソースを作ったりしている間に、さやインゲンを茹でたり、パスタを茹でたりするのを忘れないでくださいね。つまり、わたしはパスタとさやインゲンとストロガノフ用にコンロを3つ使っていました。