わたしが若いころに日本のバーでよく注文していたのは、バイオレットフィズという紫色の美しいカクテルでした。ジンベースのカクテルで、すみれ色のリキュール「パルフェタムール」を使います。アルコール度数はそんなに高くないし、何しろ飲みやすいので女性向きのカクテルだったのだと思います。
ただし、その後フランスに渡ってワインと食後酒の味を覚えてしまったせいか、それほどカクテルを飲む機会がありませんでした。それでもフランスで時々飲んだカクテルと言ったら、食前酒としてはクレーム・ド・カシスと白ワインを混ぜたキールぐらいでしょうか。
最近はオーストラリアでホームパーティーをすることも多く、食前酒としてよくカクテルも作ります。色々なものを混ぜて試してみるのも楽しくて、実はかなり沢山のリキュール類も買い集めてしまいました。
オーストラリアではまだまだブルーベリーの季節が続きますので、今日はそのブルーベリーを使って「ブルーベリーフィズ」を作ってみました。日本では冷凍のブルーベリーが安く出回っていますから、解凍して使ってください。濃いワイン色の、見た目も美しいカクテルです。
おもてなしの食前酒としてグラスはマルティーニグラスを使いましたが、家で夕方のカクテルとして飲むときには(ほんの少しジンを多めにして)トールグラスに氷を沢山入れてソーダ水かレモネードをたっぷり注いでもフレッシュで軽いカクテルとして楽しめます。わたしはどちらかと言うとあまり甘くしたくないので、ソーダ水を使いました。それでも十分甘いドリンクです。
お酒の飲めないひとには、ジンを入れないでレモネードを足せばカクテルならぬ「モクテル」になります。英語のMock(偽物)とコクテル(Cocktail)をかけた言葉ですが、お酒に見えるけれどアルコールなしのドリンクのことです。マルティーニグラスに注げば全く見た目は変わらないので、試してみてくださいね!
材料
ブルーベリーシロップ
- ブルーベリー 250g
- 砂糖 110g
- レモン汁 60ml
- 水 200ml
ブルーベリーフィズ(1グラス)
- ブルーベリーシロップ 大さじ1.5
- ジン 30ml
- ソーダ水またはレモネード グラスの縁まで
- 飾り用ブルーベリー 数個
作り方
- グラスを冷蔵庫で冷やしておきます。
- ブルーベリーと砂糖を小鍋に入れ、水を注ぎ、中火で煮立たせます。
- 水が沸騰して砂糖が溶けたら、ブルーベリーが柔らかくなるまで弱火で5分煮ます。
- シロップを茶こしでスプーンで押しつぶしながらボールに濾します。
- レモン汁を加え、ラップして冷蔵庫で2時間以上冷やします。
- ブルーベリーシロップをグラスに入れ、ジンを30ml加え、上から冷やしたソーダ水またはレモネードをグラスの縁まで注ぎます。
- ブルーベリーをグラスにつき2個ほど飾りとして浮かべます。
- 残ったブルーベリーシロップは冷蔵庫で1週間ほど保存できます。
ブルーベリーでオーストラリアの定番お菓子マフィンもできますよ。レシピはこちらからどうぞ。