日本人だけの「しゃぶしゃぶパーティー」に呼ばれたときのこと。
ひとを夕食に呼ぶというのは準備だけでも大変なので「デザートはわたしが」と申し出ておいたのですが、土曜日は色々と用事があって帰ってきたのはすでに午後。いつも行く手作りパンとお菓子の店で買ってしまおうかとも思ったのですが、子供のいる家庭なのでやはり大きめのものをささっと作ってしまおうということに。
いつものわたしの料理はいいかげんな目分量が多いのは周知の事実ですが、さすがにケーキやパンのときはきちんと計量しています。ここまでいいかげんにすると、ふくらまなかったりふくらみすぎて割れたりすることもあるからです。
ただし、わたしはベーキングパウダーは使っていません。オーストラリアにはSelf Rising Flourというすでにベーキングパウダー入りの小麦粉が売っているからです。ケーキを焼くことの多い国ではこういうものがあって便利なのです。マフィンなんかもこれでさっとできてしまいますしね。下のほうにあるレシピにはもちろんベーキングパウダーの量も記してありますので、そちらを参考にしてください。
焼き上がったオレンジヨーグルトケーキはそのままでも美味しいし、粉砂糖をふりかけただけで立派なケーキに見えます。家で食べるときはこうしますが、今日は招かれた家に持っていくのでチョコレートでコーティングすることにしました。
できあがって冷ましたケーキを網にのせ、下にはベーキングペーパーと皿を敷いて、さあこれからが楽しいのです。チョコレートソースを真ん中にたらーりたらーりと垂らしながら、スプーンの背で伸ばしていくきます。表面から垂れたチョコレートを側面になでつけ、まんべんなくチョコレートがついたら出来上がりです。
上にちょんと乗っているのはオレンジの皮。これは本当なら砂糖とコアントローに水を加えてからちょっと煮てからめたほうが美味しいので、きちんと作るひとはこちらにしてください。見た目も飴色に輝いてステキです。わたしは時間がないので省略、飾りとしてそのままちょんと載せただけです。
こういうところは臨機応変というか、ズボラだよなあ…とつくづく思います、はい。
切り分けた写真がないのが残念ですが、中はスポンジケーキのように淡い黄色で所々オレンジの皮がきれいな色を添えています。バターを全く使っていないので、どちらかというと軽い(つまりいくらでも食べられる)ケーキです。オレンジとチョコレートはとてもよく合うし、ヨーグルトでふわりとした食感なのです。
見てのとおり恐ろしく簡単で、焼いたり冷ましたりする時間も入れて2時間ほどしかかかっていません。つまり作っている時間は30分もないのです。このぐらいだったら、「忙しくてケーキを焼くヒマもない」という言い訳にもなりませんよね…。
まだ中ほどは温かくチョコレートもとろとろしたまま持参しましたが、しゃぶしゃぶを食べ終わったあたりにはちょうどいいぐあいに柔らかく固まっていてホッとしました。
Ingredients
- 削ったオレンジの皮 2個分
- オレンジジュース 大さじ2
- 卵 2個
- 砂糖 1.5カップ(注:オーストラリアのカップは250mlなので375ml分)
- べジタブルオイル 3/4カップ(=188ml)
- ナチュラルヨーグルト 250ml(オーストラリアの1カップなので200mlカップなら1.25カップ)
- 小麦粉 2カップ(500ml分、つまり日本のものは2.5カップ)茶こしなどで濾しておいたほうがよく混ざります
- ベーキングパウダー 小さじ3
- 塩 小さじ1
- 生クリーム 200ml
- ダークチョコレート 200g
Instructions
- オーブンを180度に温めておきます。
- 材料を全て大きなボウルに入れ、混ぜ合わせます。
- そこに小麦粉を加えて、へらで切るように混ぜ込みます。
- 全部混ざったら、バターを塗って小麦粉をはたいた20cmのケーキ型に流し込みます。
- 温めておいたオーブンで大体45分ですが、オーブンのくせにもよるので、表面がきれいな焼き色になって楊枝がすっと通ったら出来上がりです。
- 冷ましているあいだにリンツのダークチョコレート75%を刻み、それだけじゃ足りないのでオレンジダークチョコレートというヤツも少し足して、全部で200gほどボウルに入れておきます。
- クリームを200gほど用意して火にかけ、ボコボコと煮立ったらすぐにチョコレートにかけて8の字に混ぜ合わせていくと、とろりとした艶のあるチョコレートクリームに…というよりちょいとサラサラしたソースになります。
- 完全に冷ましたケーキに塗りたくってください。楽しい時間です。残ったチョコレートはもちろん舐めましょう。
- 上にオレンジの皮を載せて飾りにします。時間のあるひとはそれをコアントローと砂糖と水少しで煮詰めて使うとさらにキレイですし、美味しいです。