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地中海の味を楽しむアーティチョークのロースト

アーティチョークのロースト2

アーティチョークを初めて食べたのは、春のパリでした。
そのころのわたしはアーティチョークなんて名前しか知らなかったので、友達の家でお湯がグラグラと沸いている横に巨大な緑のツボミが沢山並んでいてビックリしました。何だコレは。

 

 

上部をちょんと切って、下の茎も5センチほど残し、そのまま次々とお湯の中に放り込みます。お湯には塩と酢が少々。5分ほど煮た後で取り出し、そのままテーブルに運びます。

 

さてその巨大なツボミをどうやって食べるのだろうと見ていたら、他のひとたちは皆ガクの部分をひとひらずつ剥がし、マヨネーズかオリーブオイルにバルサミコ酢を垂らしたソースにひたし、ガクの根元の部分に歯を当てて実をしごいて食べています。葉はものすごく固いので茹でても食べられないのです。

 

 

わたしもマネをして食べていましたが、ガクを剥がしながら中央部に近づいていくと、そのうちにガクも少しずつ柔らかくなっていきます。そして歯でしごいている部分の実ももっと多くなってきます。

 

最後に現れるのが茎の根元の部分。これが素晴らしくおいしいのです。何と言ったらいいのか、イモのようでもあり百合根のようでもありソラマメのようでもあり。

 

 

まだ温かいそれを口にふくんだら、「うわあ」と声が出ます。ガクを剥がしながら歯でしごいていたのは、このアーティチョーク「ハート」(英語では本当にアーティチョークの心臓と呼びます)を食べるためなのかもしれません。(注:このハートはひげをとっていない丸のままをローストしたものの中心部です。ひげは食べられません。レシピのアーティチョークは半分にしてあるので、ひげはあらかじめ取り除いてあります)

 

 

今回のアーティチョークは小さいベビーも沢山ついていましたので、ガクをとってローストしたらとても柔らかくそのまま全部食べることができました。美味しかったです。

 

アーティチョークの原産地は地中海沿岸です。
今回はもう季節も終わりに近づいています(南半球のオーストラリアは季節が反対なので10月は春です)し、すでに市場に出回り始めてから3回も茹でているので、少し趣向を変えて地中海風のローストにしてみました。

 

 

とにかくアーティチョークは、レストランで「ほんの少しの心臓部分」がソースと飾りを使って華麗に出されるとき以外は、手指を使って豪快に食べてください。指がベトベトになろうと、口の周りにオイルがたれようと、それが本来の愉しみ方ですので。